テストマーケティングの目的、やり方・手法、メリットとデメリットを徹底解説

#広告コラム

最終更新日:2023年11月07日

テストマーケティングとは

テスト・マーケティングとは、新商品・サービスの本格的な販売開始をする前に、
期間や地域などを限定して、実際のマーケットにて試験的に販売して利用者(購入者)の
反応と実際の販売を直に知るために実施します。このテストを通じて商品・サービスを
製品発売の際にリスクを軽減するため地域や期間などを限定してその製品を試験販売し、
消費者の反応を実験することをいいます。

今回、テストマーケティング(TestMarketing)の中でも広告分野にしぼって
書かせていただきます。広告におけるテストマーケティング(TestMarketing)とは、
大規模に広告を展開する前にクリエイティブと媒体の効果検証を小規模で実施して、
求めている結果になれば本格展開するマーケティング手法のことをいいます。

テストマーケティングの目的と意義

テストマーケティングの目的とは、実施することにより、
投資される予定の広告予算に対して成果を最大限にすることを目的としています。
効率的にテストマーケティングを実施しないとテストにばかりお金がかかるため、
テストマーケティング設計において撤退も含めて計画をしておくことが大切です。

テストマーケティングのやり方

広告におけるテストマーケティングのやり方をは2つのステップに分けます。
それは「クリエイティブテスト」「媒体テスト」になります。
クリエイティブテストを実施してから、媒体テストをしていきます。

クリエイティブテスト

クリエイティブテストは、二段階にて実施します。「コントロール版の制作」「クリエイティブ」になります。

コントロール版の制作は、商品・サービスの訴求ポイントが沢山あり、
いろいろな方向性でテストをする必要がある場合に行います。
どの訴求の仕方が一番良いのかということを知るための実施をするテストマーケティング手法になります。
ただ、この場合、全く違う種類のクリエイティブテストを実施するため、
何が良かったのかという結果検証というよりも、単純に反響が「良かった」「悪かった」で考えてください。
目標数値の70%に到達しなければ、全てをやり直したほうがいいです。
この目標値の70%を超えたクリエイティブが「コントロール版」になり、クリエイティブ最適化をしていきます。
(既に訴求ポイントが決まっている場合は、
完全に違う原稿にてテストマーケティングを実施する必要はありませんが、
訴求ポイントの中で、複数のパーツを違ったクリエイティブテストを実施する必要はあります。)

クリエイティブを最適化するテストでは、
「キャッチ」「メインビジュアル」「本文(ボディーコピー)」「オファー」をテストしていきます。
テストマーケティングに割ける予算が少ない時には、「キャッチ」のみでもテストをしてください。
余裕があればあるほど、
「メインビジュアル」⇒「オファー」⇒「「本文(ボディーコピー)」とテストという順番でテストをしてください。

クリエイティブを最適化するテストで重要なことは、検証結果を説明できる状態にする
必要があるということです。何が良かったのか悪かったのかを説明するためには、
テストでは1カ所のみ変更をして比較テストをしないといけないということです。
言い方を変えると、テストした一か所以外は全て同じにする必要があります。
なぜなら、ひとつのテストで2要素の比較をしてしまうと何が悪かったのかわからなくなるからです。
そのため、もし5カ所に対して比較テストをしたいという場合、比較をするための
ベースを決めて、このベースに対して、4つのクリエイティブを用意する必要があります。
(ちなみに、このベースがコントロール版となります。)

この最適化テストにおいて、キャッチコピーのABテストが最も大切です。
キャッチコピーが違うだけで、レスポンスが2~3倍違うということは普通に起こりえます。
そのため、予算と時間がない場合は、キャッチコピーのテストを徹底的に実施することが有効です。
例えば、Aクリエイティブでは顧客獲得単価が5,000円、Bクリエイティブでは15,000円ということが十分にありえます。

メインビジュアルテストについては、反響が良かったクリエイティブが疲弊してきてた際に
如何に維持するのかという目的でテストすることも可能です。
メインビジュアルが変わるだけで全く違ったクリエイティブに見えるから、
何度か見慣れてしまったターゲットにするとメインビジュアルが違うだけで新しい情報と認識されるからです。

オファーテストについて、お試しの設定のみでなく、サンプル有無などさまざまなやり方があります。
オファーテストを評価する際には、新規顧客獲得単価(CPA)のみでなく、
本サービス購入の引き上げ率なども活用する必要があります。
オファーが良すぎると本商品・サービスを購入しないことが十分起こりうるからです。

テストマーケティング 費用 (クリエイティブテスト)

媒体によって変わります。
リアル媒体でお勧めするのは、新聞オリコミ、フリーペーパーのチラシオリコミになります。
理由としては、テストマーケティングではなるべく同条件で実施する必要があります。
この2つのチラシ広告なら特定のエリアにて同じ期間に同じ枚数をテストすることができるからです。
テストに必要な期間は、新聞オリコミなら1週間、フリーペーパーのチラシオリコミの場合、2週間くらいになります。

チラシ広告でテストマーケティングとしてお勧めしないのは、同封広告、商品同梱になります。
理由として、エリアが離れすぎてしまうケースがあります。また結果が出るのに、1か月くらいかかるため、
時間がかかりすぎてテストには向かないためです。

純広告などの掲載広告は、クリエイティブの形状が変わったりするため、あまりお勧めしません。

クリエイティブのテストマーケティングの費用

クリエイティブにおけるテストマーケティング費用は、クリエイティブの複数回テストで
100万円~200万円になります。

媒体テスト

媒体テストとは、媒体への広告出稿量を増やすかどうかを検討するためのテストマーケティングになります。
そのため、重要なことは、最小実施部数をどこにおくかということです。
チラシ広告(新聞オリコミ、フリーペーパーのチラシ広告、同封広告、商品同梱)の媒体テストについてなら、
5万部で実施する。結果が出れば部数を徐々に拡大していきます。例えば、10万部⇒30万部とのばしていきます。
一方、新聞、フリーペーパーへの広告の場合、チラシ広告と違って部数を拡大することができません。
そのため、複数の類似媒体を一媒体群としてとらえて
その類似媒体群の中から部数が5~10万部の媒体を選んで実施します。
そこで成功したら、次に、似たような媒体を2~3媒体に対して実施します。
そこでも成功したら更に実施する媒体を増やしていきます。
(媒体によっては版分けされている場合があるので、その場合、5万部くらいの版でテストすることをおすすめします。)

テストマーケティングのメリット・デメリット

最後に、テストマーケティングのメリットとデメリットは以下になります。

テストマーケティング デメリット

費用がかかるということです。
また、1回のテストでうまくいくことはほとんどありません。
複数回テストをしてみる必要があります。その予算と時間を確保する必要があります。

テストマーケティング メリット

失敗するリスクを軽減できることです。
商品を大量生産する前に実施すれば、不用意に在庫を積み上げずに済みます。
また、人員も最小限で実施することができます。
テスト結果をもとに、効率的な事業計画(販売計画)を立てることができます。
テストマーケティングを実施すると、費用と時間がかかりますが、
ビジネス全体で考えると必ず実施したほうがいいです。

少額予算の広告テストとして、ニッチメディアを活用することが効果的です。

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