YDNターゲティング、サーチターゲティング、サイトカテゴリーなど各種ターゲティングメニュー、効果を出すための考え方と実行の仕方を解説

#広告コラム

最終更新日:2024年02月09日

YDNのターゲティングは、種類が多いため、
どれをどのように活用すれば良いのかイメージがつかない方も多いですよね。

この記事では、YDNターゲティングの全11種類について
それぞれの概要と効果を出すための考え方をご紹介します。

また、冒頭ではAISASを用いることで、よりYDNターゲティングの精度を上げる方法も解説します。

AISASで考えるYDNターゲティングでできること

消費者の購買行動を考える際に、その代表的な雛形として知られている「AIDMA(アイドマ)」。
1920年にサミュエル・ローランド・ホール氏が提唱したことで有名ですよね。

そして、2005年に株式会社電通が提唱して話題となった「AISAS(アイサス)」。

AIDMAをモデルとして現在に合った新しい時代の消費者購買行動を示したものです。

内容は以下の通りです。

A…Attention:認知、注意
I…Interest:興味、関心
S…Search:検索
A …Action:行動
S …Share:共有

 

ここでは,AISASの消費者購買行動をもとに、
各ステージでどのYDNターゲティングを用いれば良いのかを具体的にご説明します。

AISASの法則に基づき、YDNターゲティングを実施することで、
より消費者購買行動にマッチしたディスプレイ広告を配信できます。

Attention(認知・注意)

AISASの法則「Attention」は、商品やサービスをはじめて認知した状態を指します。

どんなに品質の高い商品やサービスであっても、商品を認知しなければ興味をもたれません。

消費者に商品やサービスを認知してもらうには、
YDNターゲティングの1つの指標である「」をターゲティングする方法と
掲載サイト」をターゲティングする方法の2つを活用すると良いでしょう。

人をターゲティングする場合には「インタレストカテゴリー」が便利です。
また、掲載サイトをターゲティングする場合には「サイトカテゴリー」を活用することで、
消費者に商品やサービスを認知してもらいやすくなります。

なお、インタレストカテゴリーやサイトカテゴリーなどの
具体的なYDNターゲティング手法については後述で解説します。

Interest(興味・関心)

さて、インタレストカテゴリーやサイトカテゴリーを通して、
商品やサービスを消費者に認知してもらえたとします。

次に重要なのがAISASの法則2番目の「興味・関心」です。

商品を認知してもらえたら、さらに興味・関心を抱いてもらう必要性があります。

興味関心についても、YDNターゲティングをうまく活用すれば、成果が高まりやすくなります。

消費者の興味関心を高めたい場合には、前項と引き続き「インタレストカテゴリー」や
サイトカテゴリー」を使用するのが良いでしょう。

また、サイトを訪問した人と共通の特徴や興味を持つユーザーを絞り込むという意味では、
類似ユーザー」を活用するのが効果的です。

※YDNターゲティングのそれぞれの手法詳細は後述で解説します。

Search(検索)

AISASの法則3番目は、「検索」です。

消費者が商品やサービスを認知し、興味を持つとその次はスマホやPCなどで、
商品やサービスの魅力や口コミなどを検索します。

消費者も私が興味を持っている商品やサービスは、本当に良いものなのだろうか、
販売している会社は信用できるのかという安心を得たいわけです。

このような消費者に対して、効果的に商品やサービスを訴求するには、
YDNターゲティングの「サーチターゲティング」を活用しましょう。

サーチターゲティングとは、指定したキーワードで検査したことのあるユーザーに対して、
YDNを配信する手法のことです。

一度そのキーワードで検索したことのあるユーザーに訴求するため、
購買意欲が高く成約につながりやすい手法になります。

Action(行動)

AISASの法則4番目の概念が「行動」です。

前項で気になる商品やサービスを検索したユーザーは「この商品を購入しても良さそうだ」
「会社も信頼できるし口コミも良さそう」となると、次に購入という「行動」に移行します。

しかし、実際には商品やサービスを検索したユーザーが、
すぐに購入に移行するのかといえば答えはNOです。

高額な商品なら費用の問題もありますし、いったん保留にすることも見受けられます。

このような場合にも、YDNターゲティングをうまく活用することで、
購入までのもう一歩をアプローチできます。

活用する手法は、「サイトリターゲティング」。

サイトリターゲティングとは、
過去に広告主サイトを訪問したことのあるユーザーに対して、広告を配信する手法です。

一度サイトを訪れているユーザーなので、モチベーションが高く、行動につながりやすいです。

Share(共有)

AISASの法則5番目は、「共有」です。

消費者が商品やサービスを購入すると、
より多くの人に感動やおすすめを共有したい気持ちからSNSを中心にシェアします。

まさに現代特有の購買行動といえますが、このような場合には、
YDNのターゲティング手法を活用するというよりも、
一度商品を購入しているユーザーが対象になるため、商品購入後にレビューを書いてもらい、
さらに次回購入がお得になるなどの消費者個別のマーケティングを実施するのもありです。

いかがでしたでしょうか。
このように、AISASの法則にYDNターゲティング手法をうまく活用することで、
より精度の高いマーケティングを展開できます。

各ターゲティングの定義・設定できる概要、条件、使い方を解説

ここでは、YDNの各ターゲティングの定義、設定できる概要、条件等ご紹介します。

人をターゲティングする手法

インタレストカテゴリー

インタレストカテゴリーとは、ユーザーがどのジャンルに興味があるのかを
カテゴリー別に指定できるターゲティング手法になります。

以下、15種類を親カテゴリーとして合計854種類から選択可能。

・自動車(全75種類)
・B2B(全30種類)
・求人(全70種類)
・消費財(全76種類)
・エンターテインメント(全101種)
・ファイナンス(全30種)
・医薬(全39種)
・ライフステージ(全23種)
・不動産(全77種)
・小売(全78種)
・スポーツ(全43種)
・テクノロジー(全67種)
・通信(全18種)
・旅行&交通(全51種)
・その他(全76種類)

基本的には、自社商材のジャンルが該当する項目を設定すれば問題ありません。

例えば、美容コスメ商材の集客を検討している場合には、
以下のように設定すると良いでしょう。

<参考例>

例)美容コスメ商材をインタレストカテゴリーで設定します
大カテゴリ:消費財
中カテゴリ:美容コスメ
小カテゴリ:ブランド

 

類似ユーザー

類似ユーザーとは、サイトを訪問した人と類似した特徴のユーザーに配信できる手法になります。

類似ユーザーを設定するには、配信対象である類似ユーザーのリストのもとになる、
ターゲットリストの作成が必要です。

<参考>

ターゲットリストとは…広告の配信対象とするユーザーを蓄積するリストのことです。
ターゲットリストには、次のようなユーザーを蓄積することが可能です。・過去に広告主のサイトを訪問したユーザー
・基となるターゲットリストに含まれるユーザーの行動履歴と類似している行動履歴を持つユーザー
・アプリ内で特定のイベントが発生したユーザーのリスト
・広告主が独自で蓄積、分析をして作成したユーザーリスト

 

サーチターゲティング

サーチターゲティングとは、あらかじめ指定したキーワードを検索したことのある
ユーザーに向けて、YDNを配信する手法です。

キーワードについては、Yahoo!の用意した候補の中からしか選択できません。
非常に多くのキーワード候補がありますが、
自社に合ったキーワードを指定できるとは限りませんので注意が必要です。

ユーザーが求めるキーワードにうまくマッチすれば、
モチベーションの高いユーザーを中心に広告を訴求できるため、非常に効果的です。

<参考例>

例)美容コスメ商材を取り扱っている場合
過去に美容コスメなどのキーワードで検索したユーザーに広告主が設定したキーワード
美容コスメ おすすめ」「美容コスメ 2020 新作」等がマッチし、
YDNの広告枠に広告が表示されます。
登録できるキーワードは、実際にはYahoo!が用意した候補の中からしか選べませんが、
自社商材がどのように検索されるかを十分に検討した上で、登録しましょう。

 

サイトリターゲティング

サイトリターゲティングとは、自社のWebサイトに訪れたことのあるユーザーに対して、
広告を配信できる手法のことです。

リターゲティングユーザーのリストを作成し、
リストを広告グループに紐づけることで利用ができるようになります。

一度サイトを訪れたことのあるユーザーが対象になりますので、
非常に購買意欲が高く、成約につながりやすいといえます。

サイトリターゲティングの主な配信先は、
Yahooプロモーション広告が提携するサイトに表示されます。

たとえば、「ヤフオク」・「Yahoo!天気・災害」・「GYAO」・
「みんから」・「食べログ」・「Yahooニュース」などです。

<参考例>

サイトリターゲティング広告は、Cookieの保存期間によって、
どのくらい前までサイトを訪れたユーザーを対象にするのかを決定できます。
あまり長く設定し過ぎると、ユーザーの購買意欲が低下してしまいます。
Cookieの保存期間が3日以内のユーザーがCVにつながりやすいというデータがありますので、
これを参考に決定してみると良いでしょう。

 

性別ターゲティング

性別ターゲティングとは、性別に対してターゲティングする手法のこと。
「男性」「女性」「不明」の3パターンの中から、選択することでターゲティングができます。

使い方としては、「新作コスメ」のような女性をターゲットにした
商材を扱う場合には「女性」と「不明」を選択します。

ここで疑問が生じるかもしれませんが、
なぜ女性がターゲットであると明確に決まっているのに不明も選択するのでしょうか。

その意図としては、媒体が男性か女性かを判定できないユーザーを除外してしまうと、
広告表示回数が減少してしまうためです。

機会損失にならないように、不明層も選択することをおすすめします。

<参考例>

例)対象商材が美容コスメの場合
新作コスメ:「女性」「不明

 

年齢ターゲティング

年齢ターゲティングは、年齢に対してターゲティングする手法のこと。
YDNでは、以下の年齢層を設定できます。

・13〜14歳
・15〜17歳
・18〜19歳
・20〜21歳
・22〜29歳
・30〜39歳
・40〜49歳
・50〜59歳
・60〜60歳
・70歳〜
・不明

 

GDNでは、年齢を設定できる範囲が狭いのですが、
YDNでは10代から詳細なターゲティングができるため、
商材を訴求するターゲット層の年齢が絞り込める場合には活用することをおすすめします。

基本的には、自社商材がターゲットとしている年齢層が決まっている場合には、
具体的な年齢層をチェックしましょう。

自社商材に特に年齢層が決まっていない場合には、全てにチェックをします。

<参考例>

例)美容コスメ商材のターゲットを20代としている場合
[18〜19歳][20〜21歳][22〜29歳]
※自社商材に合致するユーザーをチェックし、広告効果が得られない場合には、
徐々に年齢層の範囲を広げるのも良いでしょう。

 

地域ターゲティング

地域ターゲティングは、都道府県単位や市区郡単位でエリアを指定して
広告を配信できるターゲティング手法のことです。

地域をどうやって判定するのかという疑問も生じるかもしれませんが、
インターネットを利用するユーザーの所在地や検索キーワードから判定をしています。

YDNでは、「ユーザーの所在地、または検索キーワードに含まれる地域(推奨)」・
「ユーザーの所在地」・「検索キーワードに含まれる地域」の中から選択可能です「。

ただし、YDNの公式ページでも記載されていますが、
地域ターゲティングの精度は100%ではありません。

選択した設定によっても、精度が異なる場合があるため注意が必要です。

<参考例>

例)美容コスメ商材を東京都、墨田区に配信したい場合
地域一覧:「東京都」→「東京都 墨田区
※YDNでは、Google広告のように入札単価の調整や除外地域の設定は不可能です。
そのほか、キャンペーンの広告掲載方式で「モバイル」を選択した場合、
地域ターゲティングは設定できない仕組みとなっています。

 

曜日・時間帯ターゲティング

曜日・時間帯別ターゲティングは、その名の通り、
曜日と時間を指定してターゲティングする手法のこと。

曜日に関しては、月曜日〜日曜日、
時間帯については0:00〜24:00の中から1時間単位で設定できます。

使い方としては、ショップが営業している
曜日・時間のみ配信するなど費用対効果の高い配信が可能です。

<参考例>

例)「美容コスメショップ」が水曜日を定休日としている場合
水曜日を除く、月・火・木・金・土・日の9:00〜20:00で設定など

 

掲載サイトをターゲティングする手法

サイトカテゴリー

サイトカテゴリーとは、広告を配信したいサイトのカテゴリーを指定できるターゲティング手法です。

以下の7つの親カテゴリーがあり、全277種類のカテゴリーの中から選択可能。

・ニュース、情報系(全62種)
・ソーシャルサービス(全4種)
・電子メール、ストレージ(全2種)
・エンターテインメント(全12種)
・専門サイト(サービス)(全180種)
・専門サイト(物品、物販)(全13種)
・専門サイト(その他)(全4種)

掲載する広告の種別と関連度の高いサイトを選択すれば、よりユーザーにアプローチできます。
ただ、サイトを絞り込みすぎると配信量が減少してしまため、注意が必要です。

<参考例>

例)美容コスメ商材にサイトカテゴリーを設定する場合
[専門サイト(製品、物販)]→[化粧品]

 

プレイスメントターゲティング

プレイスメントターゲティングとは、
配信先サイトをURLで指定できるターゲティング手法のことです。

サイトカテゴリーターゲティングは、カテゴリを指定して広告配信が可能ですが、
プレイスメントの場合にはURLで指定できるところが特徴です。

配信先のサイトだけではなく、除外設定をすれば除外サイトも指定できます。

使い方の注意点としては、YDNの場合には、
Yahoo!の関連サイトに掲載されるため、除外設定の方が多くなる傾向があります。

<参考>

※プレイスメントターゲティングを行う場合には、プレイスメントリスト管理画面から、
広告の配信対象と除外対象を決定するプレイスメントリストを作成する必要があります。
プレイスメントリストに追加するURLは、
手動で入力するか、YDNが用意した候補の中から選択しましょう。

 

その他のターゲティング

デバイスターゲティング

デバイスターゲティングは、PC・スマートフォン・タブレットなどの
デバイスを指定してターゲティングを行える手法のことです。

使い方しては、デバイスを指定することで、
スマートフォンアプリはスマートフォンへという具合にPCへの無駄な配信を抑制できます。

これにより広告費用の最適化と無駄のない広告配信が可能です。

設定できる内容は以下の通りです。

・PC
・スマートフォン
・タブレット

 

スマートフォンとタブレットの場合には、以下も設定可能。

・OS(iOS/ Android)
・キャリア(docomo/KDDI/SoftBank/Y!mobile/その他)
・ウェブまたはアプリのどちらに配信するか

 

自社商材のターゲットがどのデバイスを利用するかを仮説立てして、
効果的なデバイスを設定しましょう。

まとめ

YDNターゲティングにおけるサーチターゲティングやサイトカテゴリーなどの
各ターゲティングメニューについてまとめました。
AISAS(アイサス)の法則に沿ってターゲティングを活用し、
最適な見込み顧客を獲得していただければと思います。

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