ルートサンプリングとは？メリット、幼稚園、塾などで実施できるサンプリングを一覧で紹介

ルートサンプリングとは？

ルートサンプリング（英：Root Sampling）とは、他社の店舗や施設などの場所・スタッフを利用し、
チラシや試供品などの広告物を配布するプロモーションを指します。
幼稚園や塾、小学校、美容室、ネイルサロン、ゴルフ場、空港などと様々な施設で実施されており、
大手会社のプロモーションにも活用されています。

特定の施設内でプロモーションが実施できる場合、多くがその施設のスタッフによる
手渡し配布で実施されるため、特定のターゲットへ行き渡りやすく、
消費者に試供品を利用してもらうことで商品への関心を深め、購買意欲を刺激できます。

施設の利用者層から性別・年齢・趣味趣向などと、ある程度のターゲット像（ペルソナ）を推測できるので、
商材の相性を鑑みて実施すれば高い広告効果を期待できます。

例）
・幼稚園　→　子どもの教育や育児への関心が高い育児ママ
・ネイルサロン　→　美容に高い関心をもつ20代～30代の女性
・ゴルフ場　→　比較的経済的な余裕のある男性

ルートサンプリングのメリット・デメリット

ルートサンプリングの大きなメリットは、大きく下記の3つになります。

1.エリアやターゲット（年齢、性別、趣味趣向など）のセグメントできる。
2.受付や会計時などに広告を利用客へ手渡し配布できる。
3.ストーリーを構築することで、より効果の高いプロモーションを実施できる。

上記の通り、特定の施設を活用するルートサンプリングでは、その施設の商圏（エリア）や
利用者傾向（年齢、性別、趣味趣向など）からおおよそのターゲット像を推測できます。
店舗が提供するサービスと関連性がある商材でプロモーションを実施すれば、
感度の高いターゲットへのリーチを期待できます。
※上記　『ルートサンプリング / 例』　参照

また、これらの媒体でサンプリングを行う場合、その多くが利用客へ手渡し配布されます。
直接、利用客に配布されるため、性別などでセグメントした場合、会員情報や予約時の情報、
見た目の印象などから狙ったターゲットへ広告物を配布することができます。

ただし、サンプリングで試供品を配布する場合、『配布される数』だけではなく
『利用率』まで考慮する必要があります。
その利用率を高める施策の1つとしてオススメなのが、
試供品が利用されるまでの『ストーリーを構築すること』です。
ここでは、実際に行われた病院内サンプリングの2つのプロモーションを例に
その施策について紹介させて頂きます。

例）病院内サンプリング

【　Case1　】 リハビリ患者へのプロモーション

－商材：ゼリー飲料
－配布資材：試供品と商品解説用の資料　/　2万セット
－配布エリア：対象の全国の治療施設　400箇所
－結果：100件以上の注文とプロモーションを実施した病院施設から
定期購入の問合せを獲得。

こちらのプロモーションのポイントは、
『リハビリ患者』の特徴と行動に注目し、
試供品の利用されやすくなるストーリ－を構築した点になります。

リハビリを受けている高齢者の方は、
身体機能の低下や消化不良を起こしやすいといった要因から
摂取できる飲食物が制限されます。

そこでリハビリ後の栄養補給として、
患者へゼリー飲料を配布すれば、消化の負担が少なく、
効率よく簡単に摂取できるため、
運動後の栄養補給として
利用を促してもらえると想定できました。

『サンプリング 事例　病院・クリニックでのゼリー飲料のサンプリング』より
https://www.nichemedia.jp/jirei/nandemokoukoku/4227

【　Case2　】 看護師へのプロモーション

－商材：ハンドクリーム（通販化粧品）
－配布資材：試供品と専門家監修の解説ツール / 10～12万セット
－配布エリア：全国の病院　約800箇所
－結果：自由記入欄への回答率：60％、配布写真の回収率：40％と
アンケート回答率が高く、ユーザーの率直なフィードバックを獲得。

こちらのプロモーションのポイントは、
『看護師』の特徴とその悩みに注目し、
試供品の利用を促すストーリーを構築した点になります。

看護師は、20回/日以上のアルコールなどの薬品で手洗いをします。
そのため、7割以上の看護師が
手の肌荒れに悩みを抱えているといった調査もあります。

そのため、専門分野のインフルエンサーによる
手荒れの原因とその対策を記載した
商品解説ツールと試供品を一緒に配布することで、
その利用を促してもらえると想定できました。

一方でルートサンプリングのデメリットは、大きく下記の3つになります。

1.協力施設の意思決定で実施の可否が決まるケースがある
2.似たような媒体であっても媒体によって実施規定が異なる。
3.試供品の管理・発送の規定が媒体により異なる。

今回紹介させて頂いているサンプリング媒体には、
エリアやターゲットをセグメントできるものがあります。
ただし、一部の媒体では、協力施設側により商材が審査された後に、
実施の可否が決定されるといったケースもあります。
そのため、ルートサンプリングを検討される際は、
予め『どのようなプロセスで実施に至るか』、
『その内容と希望の条件とのズレがないか』の確認をオススメします。

また、病院や幼稚園、塾など似たような属性の施設でサンプリングを実施する場合、
サイズや重量、広告料金、セグメントのルールなど実施規定が媒体により異なるケースがあります。
特に配布可能数については、『１店舗あたり◯セット/月』といった、
おおよその目安が設けられていますので、配布したい数とズレのがないか、
どれくらい配布しないと提携施設の協力が得られにくくなるかといった
数字の確認はできるだけ細かくするようにしましょう。

化粧品や食品など、温度により品質が変化しやすい試供品を配布する際は、
どのような場所でどのように試供品が保管・管理されるか確認するようにしましょう。
冷蔵保管が必要な場合は必ずその要望を伝えるようにしましょう。
保管のルールも媒体によって異なり、場合によっては広告主が
直接指定された施設へ試供品を配送するといったケースもあります。
配送の遅延は、そのまま実施の遅延につながるため、綿密な確認だけでなく、
余裕のあるスケジュールで望むことも重要です。

ルートサンプリング媒体一覧